ストロークは3種類の打ち方をバランスよく

投稿者: | 2023年7月17日

ほとんどのテニススクールはストロークから始めます。
実は、ストロークが一番複雑で難しいんです。
海外では、ボレーから始めます。
では、なぜストロークから始めるのか。
テニススクールとしては、継続して生徒さんに通っていただきたい。
そんな経営的な戦略があります。
だから、もっとも複雑なストロークから始める必要があると某書籍で読んだことがあります。
テニススクールの経営上やむを得ない闇の部分かもしれません。
そしてテニスコーチはとにかくストロークにおいてラケットを「下から上~!」と、何度も何度も口にしますよね。
この「下から上」というのが意外と上達を妨げる原因になっています。
実はストロークには主に3種類あって、これらを組み合わせてラリーを構成します。

  • クローズスタンス
  • セミオープンスタンス
  • スライス

クローズスタンス|下から上

ベースラインから一歩下がった位置、キープゾーンで使うショットです。
ラケットはインサイドアウトでスイングします。
トップスピンをかけてボールを収めます。
いわゆる「下から上」のスイングです。

セミオープンスタンス|レベルスイング

ベースラインから一歩内側に入った位置、アタックゾーンで使うショットです。
ラケットはアウトサイドインでスイングします。
ワイパースイングでサイドスピンをかけてボールを収めます。
選手レベルでは、アタックゾーンからの攻撃的なショットになりますが、ベテランの場合、ボールが深くて下がり切れない場合にライジングで処理するショットとして使います。

スライス|上から下

攻める場合と守る場合の二種類のスライスがります。

攻める場合のスライス

ベースラインから内側に入ったアタックゾーンでしかけて、サービスライン付近に浅く入ったボールをスライスでリズムを変えて相手を追い込み、有利な体制でボレーにつなげるショットです。
相手から完全に主導権を奪い、有利な形をつくってボレーにつなげるショットをアプローチショットと言います。
上級者はこのアプローチショットを打つ時の集中力・威圧感がすごいです。
簡単に打ってはいけません。

守る場合のスライス

ベースラインより後ろで、クローズ・セミオープンで対応できない場合に使うショットです。
追い込まれたら必ずクロスへ。
距離も長く、時間を作ることにより体制を立て直すことができるかもしれません。
スピードよりも深さが大切で、相手に考えさせ変化させることができるショットです。

まとめ

これら3種類のストロークを状況に応じて使い分けると格段に安定感、攻守のメリハリが出てきます。
まず、守りからしっかり固めていきましょう。
ある程度、守れるようになるとそれが攻撃力に変わってきます。
自分の打ったボールで相手がどういうボールを打ってくるのか、常にそこを予測して準備します。
打ってお終いではなく、打ち終わった瞬間から次の展開が始まっています。
最終的には、相手にどういうボールを打たせるか。
そこに主導権が生まれます。